PEOPLEユーゴーで働く人を知る

苦手なことから逃げずにいれば
楽しさや面白さが見えてくる

株式会社ユーゴー東北
代表取締役社長  関根せきね 史宏ふみひろ

2005年中途入社

出身地
福島県 福島市

福島県渡利工場から始まり、茨城・千葉・栃木の各エリアを経験しながら、マネージャー、ブロック長、執行役員へ。2021年、ユーゴーから分社化し株式会社ユーゴー東北の代表取締役社長に就任。

Personal Data

学生時代に熱中したこと
ゲーム
好きな食べもの
麺類全般
趣味・休日の過ごし方
水泳・家の片付け
  • 業務の割合

  • キャリアステップの現在地点

自社で製造販売できる強み

元々理容師を目指していたのですが薬剤が肌に合わず諦め、クリーニング部門がある企業で7年間働きました。その後、28歳で置き薬の営業に転職したのですが、商品の背景を知らないまま売らなければならず、面白さが感じられなかったんです。

その点、クリーニングはお客様に届くまでの工程がきちんと見えるという良さを再認識しました。ユーゴーの前身の会社がちょうど福島県に参入してきたときで、中途採用という形で入社しました。

アパレルでも食品でも、力のある成長している企業はやはり自社で製品を製造販売できる会社。クリーニング業も、お客様から預かった洋服を洗う「自社工場」を持ちますから、そういう意味で強さがあると思うんです。

会社とともに変化した、自分の心

東日本大震災の前までは、ユーゴーの体質は今と全く違いました。クリーニング単価の安さでお客様を集めていたので、社員たちは必死で衣類に向き合う日々。私も仕事のやりがいを考える暇もなく目の前の仕事をこなす日々でした。

しかし社風が変わりはじめたことでやりがいが見えてきました。マスコットキャラクター「ウーサー」や店舗のブランディングで安さから脱却し、定休日もでき、新卒採用で若い世代が入りました。社員と想いを共有するため、ユーゴーが大切にしている理念や考えを言語化した「サンキューカード」もでき、「理念経営」へと舵をきるようになったんです。

仕事の大変さは激減したわけではないですが、マネジメントの仕事はすべて自分のプライベートに通じるものがあると気付き、働くやりがいを感じるようになりました。

同業者からみても強い「変化する力」

生まれ変わったユーゴーは、今の同業他社の中でも強いと思います。

例えばお客様との約束、つまり納期を守ること。中古の機械ではなく新品の機械を買うことで、クリーニング過程の突発的なトラブルを減らし、生産性を安定させる。お客様との約束のために投資をするのはすごいことだと思います。

それから経営で使うデータ。最新のソフトウェアで、週間、月間、年間と簡単に数値化されて、かつ精度が高い。細かく項目分けされているからマネージャー同士の会議で活用できます。

またユーゴーでは1つのエリアを「1工場+5店舗」でパッケージ化しているから、エリアごとの数値データの比較がしやすく、売り上げや品質、運営方法、機械の異常までクリアに見えてくるんです。

何より、ここまで若い人がいて年代の幅が広いクリーニング会社は日本中探してもなかなかないと思います。時代に合わせて変化することを重要視しているから、若い人を定期的に入れることで体質を成長させているんです。

「変化を習慣化」していること、これがユーゴーの最大の強みだと思います。

キャストの人生にスポットライトを

私が育った頃と今は違うので、私の経験値を話すのは好きではありません。だけど「仕事はこう考えると楽しい、こうすると本気になれる」という部分では、今の人にも参考になる部分があるかもしれません。

一番重要なのは、女性の働き方にスポットライトを当てることだと思います。工場も店舗も女性ばかりの職場だから「仕事としてコミュニケーションをとる」という域を出て、自分も一人の人間として関われば、仕事にもプライベートにも良い影響が起こります。

私自身、若いときは年上の女性たちをマネジメントする大変さがありました。でも「暮らしに役立つ情報をいただこう」と発想を変えてみたら、日常の会話でも、辞める際の面談でも、すごく見えてくるものがあって。

苦痛だった採用面接も、単に審査することから脱して暮らしや生きてきた経緯を聞いてみたら、「話を親身に聞いてくれた」と採用直後から良い関係を始められたし、良いチームワークにも繋がったんです。

今はもう男性的な縦社会は通用しない世の中。特にここは女性たちの職場だから、女性の採用や組織作りを勉強していくことが、マネジメントを楽しむポイントだと思います。

俯瞰する視点を持ち、最適に気付く

そういう意味で、男性は子育てを経験してからマネジメントがうまくなることが多いです。女性の働き方は子どもの成長に合わせて変化するから、そのタイミングが読めるようになってくるんです。

私が面談で必ずしているのは、お子さんの部活や進路を世間話として聞くこと。高校や大学進学のときに収入を増やす必要があれば「正社員になりたい」と相談されるかもしれない。そしたら例えば親の介護に専念したい社員とチェンジしようか、とか。働き方を相談される前から気付いていくことで、求人募集をせずに済むことも多いです。

ゆくゆくは自分のエリアを越えてそういう入れ替えができると、会社全体の人手不足が軽減できるようになります。私が福島にいたときに「新しいことを色々やりたい」と言っていた若い男性や、「地元を離れたい」と考えていた女性を、人手不足の千葉のエリアに異動させることもありました。本人たちも、知らない企業に転職し直すよりも気持ちも楽だし、スキルも活かせます。

今のユーゴーがさらに安定するためにも、ブロック長(エリアを担当するマネージャーをマネジメントする役職)がこの幅広い考え方を持つことが大事だと思います。

「人生の実験ができる」マネジメントの面白さ

人・モノ・お金の管理をするマネジメントの仕事は、人生と重なる部分がありプライベートに活かせることばかりです。

例えば、物件の選び方。自分の家を建てる経験は人生に何度もあることではないですが、新規出店の経験や家を持つキャストの話から、不動産屋さんに教えてもらえる情報以外に何に気を付けると良いかを学べます。一見良さそうな物件だけど、近所のコミュニティーは?騒音はないか?雨の日の様子など。実際に自分の家を建てるときには、すごく参考になりました。掃除道具一つとっても、店舗や工場の掃除で「これは良い」と思うものをプライベートでも買ったり。

マネジメントの仕事を通じて、土地勘や人間観、先を考える力が格段につき、自分自身成長したなと。同世代と比べると、だいぶ人生の選択に余裕があると感じています。

異動で土地を楽しもう

ユーゴーのマネージャーはあちこちに異動するから、プライベートでもその土地を楽しむようにしています。

異動と言っても、ユーゴーの場合は北関東圏内。私の場合は結婚してから入社したので、家族と一緒に千葉や茨城、栃木など、各県を数ヵ所ずつまわりました。子どもがまだ小さいときは妻が実家に滞在する期間も作るなど工夫をしながら、行く先々で観光地や遊ぶ場所を事前に調べてまわって。仕事であちこち行くことを、プライベートでも色々な場所に行ける「チャンス」と捉えるようになり、家族と一緒に楽しみました。

新社長としての心境

2021年9月にユーゴーから分社した「株式会社ユーゴー東北」の社長になりました。

福島は元々私が作ってきたフィールドなので、そこに戻るモチベーションと、家を建てたので地元に戻るホーム感と、その分責任から逃れられないという緊張とが入り混じっています。

大きな方針としては、例えば資材屋さんや燃料屋さんなどといったパートナー企業として地元企業ともっと繋がり、地元のお客様と一緒に会社を育む。ユーゴー東北の成長を通じて、地元・福島を元気にしていきたいと考えています。

  • MYマネジメント哲学

    現場が最優先。徹底的に現場へ入り込むスタイル。マネジメントで得た情報は、どんどんプライベートで活用する。

  • こぼれ話

    洋服の素材に詳しくなり過ぎて、アドバイスを妻に煙たがられ、買い物に誘われなくなってしまった。

社長の沼崎さんより

関根さんの強みは“真面目さと冷静さ”

「コストカッター関根」と言われるほどお金にシビアで、仕事に忠実で責任感がある。経営者に必要なセンスがあるし、行動力もあり後輩の面倒見もいい。

作画:社長の沼崎さん

「向き不向き」で考えない、とりあえずやってみっか

向いてないとか苦手だからと言っていたら、いつまでもできないまま。オリンピック選手も私も同じ人間。ある程度オールラウンドになる覚悟をもってやってみると、新たな自分を発見できる。

スマートフォン用ページを表示する場合には
こちらをタップしてください。